2024年に注目される世界のファッショントレンドと、そのスタイリング術を紹介します。

コンセプトを見たことがあるだろうか? 1994年に初めて発表されたコンセプト2000は、ブランパンが1980年代から1990年代を通じて人気のある高級時計のリーダーであったことを示す素晴らしい好例だ。

誤解しないで欲しいのだが、私は現代のフィフティ ファゾムスが大好きだし、バチスカーフをコレクションに加えたいとずっと思っていた。しかしブランパンが現在のカタログでレマンサイズの穴が空いているにもかかわらず、フィフティ ファゾムスに大きく注力しているのを見ると、少し心が痛む。

ブランパン コンセプト2000 トリロジー GMT 2250-1130-71 新品腕時計メンズ

品名 コンセプト2000 トリロジー GMT
Consept2000 Trilogy GMT
型番 2250-1130-71
素材 ケース ステンレススチール
ベルト ステンレススチール
ダイアルカラー ブラック
ムーブメント 自動巻き
Cal.– ムーブメント
防水性能 300m防水 防水性能
サイズ ケース:40 mm(リューズ除く)
メンズサイズ
ガラス サファイヤクリスタル風防
仕様 回転ベゼル 日付表示 GMT
付属品 ブランパン純正箱付・国際保証書付

ジャン-クロード・ビバー氏がブランパンをスウォッチ グループに売却してから数年後、彼の指揮下でブランドが運営されていた時期(ビバー氏は2003年にCEOを退任)に生まれたコンセプト2000は、当初からドレッシーなヴィルレコレクションに代わるカジュアルラインとしてデザインされたものだった。現在のブランパンではフィフティ ファゾムスが代名詞となっているが、常にそうだったわけではないのだ。

オリジナルの最もシンプルなバージョンのレマンは、ファセットマーカーとローマ数字の組み合わせた3針時計で日付表示を備え、38mm×9mmのSS製ダブルステップケースで、ブラックまたはホワイトのダイヤルを組み合わせたものだ。

12時位置にブランパンのサイン以外の余計な文字がないブラックダイヤルを私は最終的に選んだ。2000をコレクションに加えようと考えたとき、6時と9時の位置にあるふたつのローマ数字、12時位置の“JB”インデックス(創業者のジャン=ジャック・ブランパン/Jean-Jacques Blancpainのことで、ジョン・ビューズ/Jon Buesのことではない)、スケルトンの時・分針、そしてケースバック左側の“Blancpain”サインは私にとって過剰な演出ではないかと少し心配したことを覚えているが、実際にはまったく気にならなかった。

ケースが薄いためブランパンのサインは目立たないし、ダイヤルのステップデザインとステップデザインのケースバックの組み合わせによって、シンプルかつ全体的にまとまっている。ドリルラグの採用は、私にとってはとてもプラスの要素で、番号入りのクローズドケースバックも気に入っている。フレデリック・ピゲのCal.1151を内蔵するため、カスタマイズしたシースルーバックをオーダーした人の話を何人か聞いたことがあるが、私はまだそこまで沼にハマってはいない。

そして、このレマンで私が最も気に入っている部分のひとつ、ムーブメントにたどり着いた。私は20世紀の時計製造の歴史はフレデリック・ピゲを抜きには語れないと確信している。

私のレマンに内蔵されているCal.1151は、1988年に誕生したフレデリック・ピゲのCal.1150をベースにしている。直径27.4mm(12リーニュ)、厚さ3.25mm、28石、部品数210、2万1600振動/時、ふたつの主ゼンマイ香箱による最大100時間のパワーリザーブというスペックだ。

1980年代後半に、フレデリック・ピゲが超薄型自動巻きムーブメントで3桁のパワーリザーブを実現していたのだから、正気の沙汰とは思えない。1980年代後半、高級機械式腕時計の市場などほとんど存在しなかった時代に4日間以上駆動する超薄型ムーブメントが登場したのだ。これは時計史に残る、本当に驚くべき唯一無二の作品だ。

モダンとクラシカルの美学
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